Happy New Yeah!

THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS STARLIGHT MASTER 25 Happy New Yeah!

THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS

Happy New Yeah!

2.ヒトトキトキメキ

作詞、作編曲、ドラム演奏

2019/1/23

 

楽曲解説など

 

 

まさか、自分がアイドルマスターに曲を提供するなんて。

 

 

という気持ちで9月上旬から本日の発売日まで日々を過ごしておりました。
やっとちょっと実感が湧いてきたので少し楽曲についてお話したいと思います。

 

前情報として、僕がアイドルマスターに興味を持ち始めたのは自分が高校生の時に買った、PSPの「アイドルマスターSP」からです。

 

 

無印では萩原雪歩が大好き。

シンデレラガールズでは
十時愛梨
小日向美穂
緒方智絵里

が大好きなオタクです。(ちなみにミリオンでは望月杏奈推しです。)


あれは2018年9月のはじめ、ある大雨の日。
その日は輿水幸子ちゃんの《ハピガ!》という楽曲のドラムをレコーディングする日でして、(アレンジャーはミトさん。)
いつも通りスタジオに入ると、コロムビアの柏谷さんが珍しくおりまして(楽器録りの時はご多忙な柏谷さんはアレンジャーにお任せしてくださるので滅多にいらっしゃらないのです。)

 

「あ、今日は柏谷さんもいらっしゃるんだな」くらいの気持ちでドラムのセッティングをしておりました。

 

録りに関して多分TAKEは2,3回くらいで録り終わり、だいぶレコーディング自体が巻きで終わったので
柏谷さんとミトさんと談笑しておりました。

そこで柏谷さんが
「山本さんにはもうアイマスは10曲ほど叩いてもらってますよね〜」
的なお話をふられたので、
「ですね〜!今こうしてアイマスに携われてる事自体夢の様ですけど、願わくばいつの日かアイドルマスターに曲を書きたいですね〜」
と軽い気持ちでお返事したんです。

 

 

そしたら、柏谷さんが

「あれ、山本さんは曲も書けるんですか?」
というので
「曲もかいたりしてます!」
とお返事しました。

 

続けて柏谷さんから
「ちなみに山本さんは誰推しですか?」
と言われ
「まず十時愛梨ちゃんで〜…」
と別の推しアイドルの事も挙げる間もなく、

 

 

「十時愛梨曲、かけますか?」
と目を見て言われ。
一瞬何が起きたか全くわからない状況でしたが、咄嗟に

 

 

「はい、かけます。」
ともう考えるより先に言葉が出るってこれなんや!っていう感じでお返事させていただきました。
こんな千載一遇のチャンスないんじゃないか!?と意味がわからない展開にただただ驚いていた記憶があります。

 

 

十時愛梨曲、かけますか?って言われてかけません、とはならないでしょう。。。!

 

 

あまりにも急な展開すぎて帰り道はだいぶフワフワでした。


そして、家に帰るや否や、もう《十時愛梨Solo曲》を頼まれたという現実を夢にしたくない自分はすぐさま曲の候補を作り始めるのでした。
ピアノの上にプリンセスバニーの十時愛梨のフィギュアを置いて準備完了。
6年分の十時P達の想いをどう音楽に反映させれば良いものか、と考えておりました。

 

 

その時点では、まず

  • オーケストラ調の楽曲(初代シンデレラガールズ感をガッチリ出したな壮大な曲)
  • バラード(Pure Snowの名残をオリジナル曲として昇華させてあげたい気持ち)
  • 今あるヒトトキトキメキ(愛梨らしいぽよんぽよんした跳ねてるモータウンビート)

 

の候補が自分の中でありまして。
「あぁもう全てこの中に詰め込みたい!」って事で。

1Aはバラードチックに、ストリングスが壮大に絡んでいき、愛梨らしいビートが始まる。
という展開が生まれました。

そしてその日の22時くらいには、ワンコーラスのデモを送っている自分がいました。

 

 

ありったけの愛を歌詞がまだない音楽に乗せて。
でも実はこのワンコーラス送った時点でフル尺は完成しておりまして。
さすがに、フルを送ったらボツだった時に柏谷さんに変に気を遣わせてしまうのでは、、、という自分の中の葛藤があり、ワンコーラスだけ出来たテイで送りました。
そしてひとまずワンコーラスの時点で、好印象なお返事が届きましてそのまま継続して2番以降も作ってください、というお話を頂いたのでその返事を頂いた1秒後にはフル尺を送った記憶があります。

 

 

そしてフル尺に関してのレスで、柏谷さんから
全体像は良いんですが、アレンジがちょっとオシャレすぎて大人っぽすぎるので、もう少し女子大生感を出してください、とのご連絡をいただきまして。
なるほど、やっぱりアイドルマスターシンデレラガールズの楽曲に感じる、各キャラへの楽曲のハマり具合というのはこういうディレクションから来ていたんだなぁと目からウロコだったのを覚えております。

 

 

 

そこから、イントロをガラッと変更したり、グロッケンやシロフォンや、キラキラした音を足していって少し可愛らしい方面にシフトしていきました。
(ちなみにこの制作期間中、毎朝起きたらiPhoneのメールボックスを見ては、
十時愛梨の曲を書いているという事実が、「夢オチじゃなかった…」と毎日確認してホッとしておりました。)

 

 

 

そして、フル尺のOKが出た所で。。。
次なる難所、  作詞   という壁にぶち当たるのです。

 

 

本来なら、僕の場合基本的には作詞は別の方にお願いするパターンが90%でして、
自分は作編曲のみに徹するという形をとってきていたのですが、
今回の曲はワケが違う。

 

 

十時愛梨への愛を試されている、ここで歌詞も書けない様じゃ俺は何をもって十時Pなのか。

 

 

 

という気持ちがありまして。
とにかくまずは参考文献漁り。
今まで何万回聴いたかわからない、
《アップルパイ・プリンセス》
《Pure Snow》
《絶対特権主張しますっ!》
etc…

などなど関与がある曲の歌詞だったり、ドラマパートだったりを聴きあさるわけです。

 

 

 

今までは1リスナーとして聴いていた音楽ですが、
もう一字一句、デレステのコミュも含め全てを脳に叩き込み直す事をしました。

 

 

デレアニもBDを引っ張り出して1日で全話見直しては涙流してました。
そして観れば観るほど、聴けば聴くほど、重圧とプレッシャーが重くのしかかってくるんですね。
初代シンデレラガールであり、全国のPが待ち望んでいる十時愛梨のソロ曲

 

 

という重み。

 

 

そして今まである曲に関しては

なんでこんないい詞を書けるのだろうか。 これ以上愛梨に何を歌ってもらえばいいんだ。。。と、頭を抱える日々が続きました。

 

 

その後は、各アイドルの1曲目から2曲目への成長の仕方も全て確認していきます。
この子はシンデレラマスターではこうだったけど、スターライトマスターではこう成長しているんだ。。。!なんて事を色々と。
そこで試行錯誤し至った結論に関しましては、シンプルなもので。
お色気を全面に出さず、うまく愛梨の魅力を出し、Pでない人にもすぐに愛梨がどういう子だかをわかってくれる歌詞。
という結論に至りました。みんなに優しくて思いやりのある愛梨、甘えちゃう愛梨、恋をしたらこんないたずらっぽいのかな?なんて事を考えつつ。
ですが、歌詞に関しての考察は人それぞれあると思いますので、そこはあまりこちらからは深く触れるつもりはございません。

 

 

 

《アップルパイ・プリンセス》《Pure Snow》《絶対特権主張しますっ!》

特にこの3曲に対してのアンサーだったり、関与は大きいので、是非色々と探してみてください。
よーく耳を凝らしてみると、歌詞の意味、コードを分解したり、メロディのみで解析していくと何かが見えてきたりするのです。

 

 

多分それがサブリミナル的な効果を生んで、愛梨らしい楽曲、という感じになったのではないか、なんて思っております。
わかった人はこっそりツイートなりしてください(笑)エゴサしてるので!!!!


そんなこんなで歌入れの日、
原田ひとみさんに歌って頂いたんですが、もうコントロールルームでの僕はただの限界オタクでしかなかったです。
無言で
「いいです。。。素晴らしいです。。。」
しか言ってなかった記憶です。

 

 

なんで僕が作った曲を十時愛梨が歌っているのか、まだ全然脳が理解できてないんですね。
でも、歌ってくれてる。  録った日は寒めの日でしたが、暑すぎて上に着てるものほぼ脱ぎました。
ちなみにラジオで言っていた、Dメロが追加された件
これは、ピアノソロとギターソロの間のポヨンポヨン〜の所です。

 

 

はじめは楽器のソロ回しにしようと思っていたのですが、
なんか、間奏長すぎるからちょっとここにもセリフか歌を入れようかなぁという事で追加しました。

あとは(ヒトトキトキメク とってもPrecious Moment!)のくだりが元は

ぱっぱっぱっぱっぱーや! ぱっぱっぱっぱっぱーや! の気持ちで作っていたのですが、途中で現状の歌詞に変更しました。

 

 

愛という免罪符の名の下、原田さんにすみませんすみませんと何度頭を下げて許してもらった事やら。。。(笑)
もちろん原田さんはなんの文句もなく、最高の歌を十時愛梨で歌い上げてくださいました。もう本当に最高の時間だったなぁ、と。

 

 

 

僕がディレクションしたのは
胸がいっぱいで〜 って歌詞の所、 いっぱい をおっぱい 的なテイストで歌ってください!

って言っただけだった気がする。
楽器録りは
この最高の機会を与えてくださった張本人、クラムボンのミトさんにベースをお願いし、

Star!のレコーディングで一緒に熱い演奏をした堀崎翔さんにギターは頼み、

この日までにシンデレラガールズ全部見てきてくれ!とBD全部貸した友田ジュンにピアノは頼み、

マイスイートハネムーンという佐久間まゆちゃんの楽曲で、素晴らしいストリングスに聞き惚れてしまい、その方に頼みたい!と言ったら駆けつけてくださったCHICAストリングスの方々に弦はお任せし、、、。

ドラムは自分で叩き。。。(自分の曲って難しいんですよね。。。)
最高のオケと歌が完成したのです。


こうして、完全体になった
《ヒトトキトキメキ》ですが、完成してから告知、試聴、発売と三段階の告知があったのですが、
自分の楽曲がここまでの反響、という経験は今までに無く、だいぶ毎日不安とプレッシャーに押しつぶされそうでした。
皆さんの愛に溢れるコメントに何度救われたか。。。本当にありがとうございます。

 

 

 

十時Pの皆様ひとりひとりが本当に十時愛梨という女の子を愛しているんだなぁとひしひしと感じました。
僕も含め、十時愛梨をこれからも応援できたらなぁと思います。
だいぶ長くなってしまいましたが、このへんで終了しようと思います。
楽曲の仕掛けだったり歌詞の内容に関しては、皆様のお好きな解釈で色々と想いめぐらせてみてくださいませ。
こちらからお話できる事はひとまずこんな所です!

 

 

 

長文を読んでくださいまして大変感謝しております。
十時愛梨の《ヒトトキトキメキ》が末長く愛されたら嬉しいなと思っております。
ありがとうございました!これからもよろしくお願いいたします。

ヒトトキトキメキ

 

 

いつもありがとうございます♡
山本真央樹